待望の次世代機「Nintendo Switch 2」の登場が迫り、多くのゲームファンの間でその性能、特にグラフィック描画能力に関心が集まっています。今回の記事では、switch2のグラボ性能について、様々な角度から徹底的に解説します。PC用のグラフィックボードと比較してどの程度の性能なのか、PlayStation 5とは何が違うのか、具体的なswitch2のグラボ性能や、他機種とのグラボ比較、そしてどのクラスの製品に相当するのか、あらゆる疑問にお答えします。この記事を読めば、Switch 2が実現する新たなゲーム体験の輪郭が、より鮮明に見えてくるはずです。
- Switch2のグラボの基本性能と技術的特徴
- PC用グラボやPS5との具体的な性能比較
- 性能を最大限に引き出すための推奨環境
- 互換性やプレイ環境に関する注意点
switch2のグラボ性能の基本スペックを解説

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- switch2の基本的なグラボ性能とは
- Switch2のGPUは何テラフロップスですか?
- Switch2で実現可能なFPSはいくつですか?
- DLSSやレイトレーシングで映像が進化
- PCでいうとswitch2のグラボはどれ相当?
switch2の基本的なグラボ性能とは
Nintendo Switch 2のグラフィック性能の核となるのは、NVIDIA製のカスタムSoC(System on a Chip)「Tegra T239」です。これは、CPUやGPUといった処理装置を一つのチップに統合したもので、スマートフォンやノートPCで広く採用されている設計思想に基づきます。これにより、小型で省電力ながら高いパフォーマンスを実現しています。
GPUアーキテクチャには、PC向けグラフィックボードでも実績のある「Ampere(アンペア)」アーキテクチャが採用されました。特筆すべきは、その内部構造です。初代SwitchのGPUが256個のCUDAコアを搭載していたのに対し、Switch 2はそれを大幅に上回る1536個のCUDAコアを備えています。このコア数の増加が、グラフィック処理能力の飛躍的な向上に直結しているのです。
単純計算で6倍のコア数ですね!これが、初代Switchの約10倍とも言われるグラフィック性能の根拠の一つになっています。アーキテクチャの進化も考慮すると、その性能向上は計り知れません。
この進化したGPUにより、開発者はよりリッチで複雑なグラフィック表現をゲームに盛り込むことが可能になります。これまで携帯機では難しかった、精細なテクスチャや複雑な光の表現が、Switch 2では身近なものとなるでしょう。
Switch2のGPUは何テラフロップスですか?
GPUの性能を測る指標の一つに「TFLOPS(テラフロップス)」があります。これは、1秒間に実行できる浮動小数点演算の回数を示し、数値が大きいほど理論上の処理性能が高いことを意味します。
結論として、Nintendo Switch 2のGPU性能は、プレイスタイルによって変動します。具体的には、テレビに接続して遊ぶドックモードでは約3.1 TFLOPS、本体の画面で遊ぶ携帯モードでは約1.7 TFLOPSの性能を発揮するとされています。
この性能差は、主に消費電力と発熱を管理するために設けられています。携帯モードではバッテリー駆動時間が重要になるため、性能を抑えめに動作させます。一方、ドックモードでは安定した電力供給が可能なため、GPUの性能を最大限に引き出して、より高画質な映像をテレビに出力できるのです。
Switch 2のTFLOPSまとめ
- ドックモード(TV接続時): 約3.1 TFLOPS
- 携帯モード: 約1.7 TFLOPS
参考までに、初代SwitchのTFLOPSはドックモードで約0.8 TFLOPS、携帯モードで約0.4 TFLOPSでした。数値上でも、性能が大幅に向上していることが分かります。
ただし、TFLOPSはあくまで理論値であり、実際のゲーム体験はソフトウェアの最適化や後述するDLSSといった技術によって大きく向上する点を覚えておくことが重要です。
Switch2で実現可能なFPSはいくつですか?
ゲームの滑らかさを決める重要な要素が「FPS(Frames Per Second)」、つまり1秒間に何回画面を更新できるかを示す値です。この数値が高いほど、映像は滑らかになります。
Nintendo Switch 2は、このFPSにおいても大きな進化を遂げています。本体に搭載される7.9インチのディスプレイは、解像度がフルHD(1920×1080)でありながら、最大で120fpsのリフレッシュレートに対応しています。
さらに、テレビに出力するドックモードでは、ゲームの描画負荷に応じて複数の出力設定が可能です。
- 画質重視の場合: 最大4K(3840×2160)解像度で60fps
- 滑らかさ重視の場合: 1440p(WQHD / 2560×1440)解像度で最大120fps
これにより、プレイヤーは壮大な景色を美麗な4Kグラフィックで楽しんだり、動きの激しいアクションゲームを120fpsの非常に滑らかな映像でプレイしたりと、ゲームの特性や好みに合わせて最適な環境を選ぶことができます。また、VRR(可変リフレッシュレート)にも対応しており、対応するモニターと組み合わせることで、フレームレートの変動による画面のチラつき(ティアリング)を抑え、より安定したゲーム体験が可能になります。
DLSSやレイトレーシングで映像が進化
Switch 2のグラフィック性能を語る上で欠かせないのが、「DLSS」と「リアルタイムレイトレーシング」という二つの先進技術です。
DLSS(Deep Learning Super Sampling)
DLSSは、NVIDIAが開発したAIを活用した超解像技術です。結論から言うと、比較的低い解像度でゲームを内部処理し、それをAIの力で高解像度化して出力することで、グラフィックの品質を維持したままフレームレートを大幅に向上させることができます。
例えば、内部では720pで描画していても、DLSSを通じて1080pや4Kの高品質な映像として出力することが可能です。これにより、Switch 2のような携帯機でも、性能の制約を受けずに高解像度・高フレームレートのゲーム体験が実現しやすくなるのです。
まさに「賢く描画する」技術ですね。純粋なパワーだけでなく、AIの力を借りて見た目の美しさと快適さを両立させるのが、Switch 2の大きな強みと言えます。
リアルタイムレイトレーシング
レイトレーシングは、光の挙動を物理的に正しくシミュレートすることで、現実世界のようなリアルな光の反射や影の表現を可能にする技術です。これまで高性能なPCや据え置き機でしか実現が難しかったこの技術を、Switch 2は専用の「RTコア」を搭載することで対応しました。
この技術により、水面の反射やガラス越しの風景、キャラクターやオブジェクトが落とす影などが、これまでのゲームとは比較にならないほどリアルに描画されます。ゲームの世界への没入感を、より一層深めてくれるでしょう。
PCでいうとswitch2のグラボはどれ相当?
Nintendo Switch 2のグラフィック性能をPC用のグラフィックボード(グラボ)に例えると、どのモデルに相当するのかは多くの人が気になるところです。
結論としては、純粋な描画性能(ラスタライゼーション性能)で見た場合、GeForce GTX 1050 TiからGTX 1650あたりに相当すると評価されています。これらは、PC市場においてはエントリーからミドルレンジ下位に位置づけられるグラボです。
表を見ると、TFLOPSの数値上はGTX 1650に近いことがわかります。しかし、この比較はあくまで一つの側面に過ぎません。前述の通り、Switch 2はDLSSやレイトレーシングといった、これらのGTXシリーズにはない新技術に対応しています。特にDLSSを活用した場合、実際のゲーム画面で得られる映像品質やフレームレートは、このクラスのグラボを上回る体験をもたらす可能性があります。
つまり、「基本性能はGTX 1650クラスだが、AI技術などの付加価値によって、それ以上のパフォーマンスを発揮するポテンシャルを秘めている」と理解するのが最も近いかもしれません。
他機種とのswitch2グラボ性能を徹底比較

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- RTXのグラフィックボードでいうとどのくらいか
- 他機種とのswitch2グラボ比較の要点
- Switch2とPS5のスペックを比較するとどうなりますか?
- 性能を活かす推奨解像度と設定
- 注意点:Switch2でできないソフトは?
RTXのグラフィックボードでいうとどのくらいか
GTXシリーズとの比較に続き、より新しいRTXシリーズと比較した場合の性能についても見ていきましょう。RTXシリーズは、レイトレーシングやDLSSに本格対応したNVIDIAの主力ラインナップです。
結論から言うと、Switch 2の性能は、RTX 3050には及ばないものの、DLSSを活用することで見た目の描画品質はその60~70%程度に近づく可能性があるとされています。RTX 3050はRTXシリーズの中ではエントリーモデルですが、それでもSwitch 2よりは地力が高いと言えます。
また、最新のRTX 40シリーズと比較すると、その差はさらに明確になります。例えば、ミドルレンジのRTX 4060の演算性能が約15 TFLOPSであるのに対し、Switch 2のドックモード時(約3.1 TFLOPS)はその約5分の1程度の計算能力です。
RTXシリーズとの性能関係
- 純粋な性能ではRTX 3050に届かない
- DLSS技術により、見た目の品質はRTX 3050搭載PCに迫る可能性がある
- 上位のRTX 3060やRTX 40シリーズには及ばない
このように、Switch 2はPCの最新ハイエンドグラボと競うものではなく、あくまで携帯ゲーム機としての電力やサイズの制約の中で、最大限のパフォーマンスと先進的な機能を実現することに主眼を置いた設計と言えるでしょう。
他機種とのswitch2グラボ比較の要点
Nintendo Switch 2のグラフィック性能を他のゲーム機やPCと比較する際には、いくつかの重要なポイントを理解しておく必要があります。単にスペック表の数値を比べるだけでは、その本質を見誤る可能性があるからです。
比較の要点は以下の通りです。
- ハイブリッド機としての設計思想
Switch 2は、据え置き機でありながら携帯機でもあるハイブリッドな性質を持っています。そのため、絶対的なピーク性能よりも、携帯時のバッテリー効率とドック時のパフォーマンスのバランスが重視されています。これは、常に最大の電力で稼働する純粋な据え置き機(PS5など)やゲーミングPCとは根本的に異なる点です。 - DLSS技術の有無
前述の通り、DLSSはSwitch 2の性能を語る上で非常に重要な要素です。この技術の存在により、TFLOPSなどの生のスペック数値以上のグラフィック体験が可能になります。DLSSに対応していない旧世代のハード(PS4など)と比較する際は、この点を考慮に入れる必要があります。 - 専用設計による最適化
Switch 2は、ゲームを動かすためだけに作られた専用ハードです。そのため、ハードウェアとソフトウェアが密接に連携し、持てる性能を効率よく引き出すための最適化が行われます。これは、様々なパーツの組み合わせが存在するPCとは異なる強みです。
これらのポイントを踏まえることで、各ハードの単純な優劣ではなく、それぞれの特性や得意分野を正しく理解することができます。
Switch2とPS5のスペックを比較するとどうなりますか?
現行の据え置き機として最高峰の性能を持つPlayStation 5(PS5)とSwitch 2を比較すると、その設計思想の違いが明確になります。結論として、純粋なグラフィック処理能力ではPS5が圧倒的に優位ですが、Switch 2には独自のメリットが存在します。
上記の通り、GPUの演算性能ではPS5がSwitch 2の3倍以上です。しかし、Switch 2にはPS5にはない大きな利点があります。それは、言うまでもなく「携帯できる」というハイブリッド性です。自宅のテレビで楽しんでいたゲームの続きを、外出先でそのままプレイできる利便性は、何物にも代えがたい魅力と言えるでしょう。
Switch 2の独自メリット
PS5と比較した場合、Switch 2は性能面で劣る一方で、携帯性、省電力性、そしてDLSSによる効率的な画質向上といった点で独自の強みを持っています。どちらが優れているかではなく、プレイヤーがどのようなゲーム体験を求めるかによって、その価値は変わってくると言えます。
性能を活かす推奨解像度と設定
Nintendo Switch 2の進化したグラフィック性能を最大限に活かすためには、本体の設定だけでなく、使用するテレビやモニターの環境も重要になります。
まず、ゲームやプレイスタイルに応じた推奨設定は以下のようになります。
- 携帯モード・テーブルモード:
本体ディスプレイの性能をフルに活かすフルHD(1080p)/最大120fpsが基本となります。 - TVモード(画質重視):
対応ゲームで美しいグラフィックを堪能したい場合は、4K/60fps設定がおすすめです。壮大なオープンワールドゲームなどに最適です。 - TVモード(滑らかさ重視):
対戦アクションやFPSなど、一瞬の反応が重要なゲームでは、1440p(WQHD)/120fps設定が最も快適なプレイ環境を提供します。
最適な映像体験のためのディスプレイ要件
Switch 2の性能をフルに引き出すには、以下のスペックを備えたテレビやゲーミングモニターの使用が推奨されます。
- HDMI端子: HDMI2.1に対応していること。これにより4K/60fpsや1440p/120fpsといった高解像度・高リフレッシュレートの伝送が可能になります。
- HDR対応: より豊かな色彩表現を可能にするHDR(ハイダイナミックレンジ)に対応していると、映像のリアリティが格段に向上します。
- VRR対応: 前述のVRR(可変リフレッシュレート)に対応していると、画面のチラつきが抑えられ、ストレスのないプレイが可能です。
これらの要件を満たすことで、Switch 2が持つポテンシャルを余すところなく体感できます。
注意点:Switch2でできないソフトは?
新しいゲーム機が登場する際に気になるのが、過去のソフトとの互換性です。結論として、Nintendo Switch 2は、ほとんどのNintendo Switch用ソフトをプレイできる後方互換性を持つとされています。
しかし、ごく一部の例外や注意点も存在します。2025年7月時点の情報では、以下の点が指摘されています。
- 一部の非対応アプリ:
「Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit」や、動画配信サービスの「ニコニコ」「Hulu」など、ごく少数のソフトやアプリが非対応とされています。 - 動作に問題が確認されているタイトル:
任天堂による動作検証で、一部のタイトルで予期せぬ挙動が確認される可能性があります。ただし、これらの多くはソフトウェアのアップデートによって順次対応が進むと考えられます。 - 周辺機器が必須なタイトル:
一部のゲームでは、Switch用のJoy-Conやその他の特殊な周辺機器がなければプレイできない場合があります。
基本的には、ダウンロード版・パッケージ版を問わず、これまで遊んできた大切なソフト資産を無駄にすることなく、Switch 2でも引き続き楽しめると考えて良いでしょう。ただし、特定のソフトの対応状況が気になる場合は、任天堂公式サイトやニンテンドーeショップの商品ページで最新情報を確認することをおすすめします。
switch2のグラボ性能まとめ
- Switch2のGPUはNVIDIA製のカスタムSoC「Tegra T239」
- GPUアーキテクチャはAmpereを採用しCUDAコアは1536個
- ドックモード時の演算性能は約3.1 TFLOPS
- 携帯モード時の演算性能は約1.7 TFLOPS
- PC用グラボではGeForce GTX 1650あたりに相当
- RTX 3050には及ばないがDLSSで見た目の品質は向上
- RTX 4060と比較すると演算性能は約5分の1程度
- AI超解像技術のDLSSに対応し高フレームレートを実現
- リアルな光と影を表現するレイトレーシングにも対応
- TVモードでは最大4K/60fpsまたは1440p/120fpsで出力可能
- 本体ディスプレイはフルHD(1080p)で最大120fpsに対応
- PS5と比較すると純粋な性能では劣るが携帯性に優れる
- 性能を活かすにはHDMI2.1やVRR対応モニターが推奨される
- 初代Switchのソフトとの後方互換性を備えている
- ごく一部のソフトやアプリは非対応の可能性がある
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